ペンで書いた内容を紙に残しながらデジタル画像としても記録できる機器は他社からもいくつか発売されていますが、その中でもairpenは手書き文字認識ソフトウェアと簡単に連携できることが特徴の一つになっています。
"InkMagic for airpen"と呼ばれるこのソフトウェアは認識結果の文字をMicrosoft Wordやプレインテキストに出力することができ、特にプレインテキストでの保存は私にとって嬉しいものになっています。紙の文献カードからairpenに移行する前には専用の文献記録ソフトウェアの導入も考えたのですが、「このツールと同じものが5年、10年後にも使えているだろうか?」という不安がどうしてもありました。その点でプレインテキストは純粋に文字の情報だけが入っていて特定のソフトウェアに依存しないのですから、10年でも20年でも保管し続けられます。
近年広まりつつある"Google Desktop"などのデスクトップ検索ツールとの相性もひじょうに良く、検索した結果にたまたまairpenで作っておいた文献カードのファイルが現れ「なんだ、自分は過去にこれを読んでいて知っていたんじゃないか」と気づくこともしばしばあります。過去の自分は他人であり、自分の頭があてにならないことを思い知らされます。
極端な話ですが「今日から私はもう、airpenを使うのをやめます」と判断したとしても、これまでに記録した内容はこれから何十年も自分の資産として活用できます。「やめます」という判断は今後当分はしないはずなので、製造者の方には機器やソフトウェアのメンテナンスを末永く続けていってほしいと願っています。 |